大阪で任意売却による自宅の売却や競売回避のお手伝いをしています。

一般社団法人近畿任意売却支援協会の椿です。

 

みなさんは「競売の３点セット」がどのようなものかご存じでしょうか

裁判所が競売物件の入札希望者の為に作成した書類で、「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」の三点のことをいいます。ここには競売物件の買受の為にとても重要な情報が記載されています。

 

それぞれの内容を簡単に説明すると、

①物件明細書・・・物件の概要や賃借権などの買受人が引き継ぐことになる権利関係

②現況調査報告書・・・土地の地目、建物の種類、構造等の不動産の現在の状況、所有者など。執行官が物件の現況調査をおこない裁判所に提出した報告書の事です。

③評価書・・・対象不動産の評価額が記載され、物件の周辺の環境や不動産の図面などが添付されています。

 

競売物件は、通常の不動産購入時とは違い、内覧をすることができません。

法律上は内覧制度があるのですが実際に内覧が実施されることはほぼなく、有名無実の制度となっています。

 

話を元に戻しますが、競売物件は明け渡しの時まで室内を確認することが出来ない為、購入希望者にとってこの「3点セット」が物件の状況を知る唯一の情報となります。ですのでよっぽどの事がない限り、競売物件の購入を考えている人は必ず目を通す書類という事になります。

 

室内写真はもちろん、物件の状況、所有者が調査に応じなかった場合は居住状況について近隣の方に聞き込みを行った内容なども記載されています。関係人の陳述等には生々しい記述も見受けられることがあります。

 

競売が申し立てられ現況調査が終了し3，4カ月で「期間入札の広告」がおこなわれ、同時にこの３点セットが公開されます。競売が申し立てられた裁判所で誰でも閲覧可能な状態で公開されるのと同時に、インターネットでも公開されてしまいます。閲覧申請や会員登録も必要なく、文字通り「誰でも閲覧可能」となります。

 

競売ではこのようにご自宅の事が広く公開されてしまうという事をしっていただければと思います。競売にならない為にも、早めのご相談をお勧めします。