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リースバックを選ばなかった2つの事例

一般社団法人近畿任意売却支援協会の椿です。

「リースバックなら住み続けられる」と聞いて安心される方は多いですが、賃料や買戻し条件によっては他の方法の方が合理的なケースもあります。今回は、リースバックを検討したうえで“あえて選ばなかった”2つの事例をご紹介します。



ケース①:賃料が家計を圧迫する見込み → 賃貸住み替えへ



背景と試算

A様ご夫妻(40代)は、リースバックで住み続ける方向で検討を始めましたが、試算すると賃料負担が大きいことがわかりました。

  • 想定リース賃料:12.5万円/月

  • 家計余力:9万円/月 → 毎月3.5万円の赤字

  • 結論:近隣の賃貸マンション(8.2万円/月)へ住み替え

任意売却により住宅ローンを完済し、残債約50万円を分割和解。生活を立て直す余力を確保しました。



判断のポイント

・「住み続けたい」気持ちだけで決めない

・5年トータルコスト(賃料+管理費+買戻し費用)で比較

・家計に合った“現実的な支出ライン”を見極めることが大切です



ケース②:親族間売買で住み続け+資産承継



背景とスキーム

B様(60代)は、子どもが住宅ローンを組める状況にあり、親族間売買で住み続ける形を選びました。

  • ・子どもが住宅ローンで物件を購入(相場と同等価格)

  • ・売買契約 → 抵当権抹消 → 賃貸借契約または同居へ

  • ・税理士・司法書士と連携し、贈与・相続の影響を事前に整理

結果、安心して住み続けながら資産を次世代に承継できました。



注意点

・売買価格は第三者査定をもとに「時価」で設定

・親族間取引は税務署の確認対象になるため、根拠資料を準備

・管理費・固定資産税などの負担分担を契約書に明記しておくこと



リースバックとの比較チェックリスト

□ 賃料が家計の何%か(目安:手取りの25%以内)

□ 買戻し価格と期限(想定5年以内に可能か)

□ 5年総コスト比較(リースバック/賃貸住み替え/親族間売買)

□ オーナー変更時の居住継続リスクの有無



まとめ:方法ではなく「目的」と「数字」から逆算する

リースバックは「手段」であって「目的」ではありません。

大切なのは「どう暮らしたいか」「どんな家計を維持できるか」。

住まいの解決策を“数字で比較”して選ぶことが、後悔しない選択につながります。

当協会では、リースバック・任意売却・住み替え・親族間売買をすべて比較試算します。

家計・税務・債権者交渉までワンストップでサポートします。

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